無理して笑うな
「っ…」
俺はあることに気づいた。
「悠斗…」
悠斗は唯に気にされていることを気づいているのかいないのか
ただ食い入るように唯を見つめている
光が少し当たっているとはいえ客席は暗いので唯には見えていないのだろう。
そのまま30分間の休憩に入って、俺達は1度控え室に戻ることになった。
俺は控え室に戻ってくるなり唯の腕を掴んで座らせた。
「蓮??」
唯は不思議そうに俺を見ている。
「あの、さっきは下がらせてくれてありがとう。だいぶ元気になったよ。」
「嘘つけ。さっきより顔色悪くなってること気づかないのかよ。」
唯は微笑してため息をつく。
「やっぱり、ばれてた?」
「いっつも言ってるけどさ、俺達何年一緒にいると思ってんの?」
俺の声には少し怒りが混ざっていたんだと思う。
達也と斗真と亜依が顔をしかめ、俺に声をかけた。
「蓮、それぐらいにしろよ。」
「そうだよ蓮くん!今喧嘩しても何にもならないよ…」
俺は斗真と達也の声を無視して唯の前にしゃがみ込む。
「…悠斗だろ。」