無理して笑うな

〈斗真said〉

『お前には本当に悪いと思ってる。でも協力してほしい。』




唯のためにも




副リーダーにそんなことを言われれば従う他ない。




俺は受付カウンターにもたれかかってため息をついた。



はっきり言って、唯を幼馴染みに会わすのは心底反対。



失敗すればいいとも思ってる。




「なんで、好きな人がまだ想ってるかもしれないやつに会わせなきゃならないんだよ。」




もしかしたら仲直りするかもしれない。



そーなったら付き合ってしまうかもしれない。



BlueSkyを出て行ってしまうかもしれない。




「…いや、さすがにそれはないか。」




俺はまたため息をついた。




「…みんなこのグループに命をかけてる。」




そのとき、パタパタという足音が聞こえ「あの!」と声をかけられた。




振り向くと、そこには髪をポニーテールにして水色のリボンでまとめた女の子が立っていた。




「あ、あの。えーと。」




少し興奮気味でアタフタしているその子に俺は笑いかけた。




「中井 由奈さん?」




その子の顔がぼっと火をついたように赤くなった。




「は、はい!あの、放送で呼ばれて来て見たら…。えっと、、」




俺に会えたことがそんなに嬉しいのか、手を胸の前まで持って来てソワソワしている。




「うん。実は悠斗とBlueSkyのメンバーって前から友達でさ。

リーダーは幼馴染みなの。今日久々に会えたから少し話したいらしい。」




中井 由奈はポカンと口を開けてこちらを見ている。



悠斗は唯と幼馴染みなことを言ってなかったんだろう。



BlueSkyと悠斗が仲がいいなんて嘘をつくのは気がひけたが仕方ない。




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