初恋相手はゲイでした。



「今日食堂の人多くねー?」




ガタ、ガタと音を立てて賑やかな男子学生グループが私の周りに座り始めた。



ひぃっ。私の前にも!



やばい、箸を持つ手が震えてきた。



周りを気にしちゃいけない。早く食べ終わって一刻も早くこの場から立ち去りたい。



私はラーメンをすするスピードを普段の3倍くらい速めた。



それがいけなかった。




「きみ、食べっぷり良いねー!」




ぶほっ、ごほっ。



私はむせ返した。え、話し掛けられた?




「俺も醤油ラーメンにすれば良かったかな」




確実に私だ。


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