♡短編恋愛集♡
「私は・・・見た目かっこよくって大きいのがいいかな。で、内装は私が可愛くして外と中のギャップがたまらないって感じで。出来れば燃費が良いのがいいけど、気に入ったらそれも良しかな」
 僕達が話し終わるとマスターはニヤニヤ笑っていた。
「なんなんですか、マスター?」
「これってさ、異性のタイプ。心理テストだったんだよね」
「まぢ?」
「マジマジ。雄太郎は『個性的な女の子』が良くってミクちゃんは『 ギャップがたまらない』のね? それにしても『乗り心地がいい』って・・・ぷぷぷ」
 マスター、笑いこらえてやがる。「そだね、乗り心地は大事だよね、ぷぷぷ」
 ミクちゃんまで・・・。
「お茶目ですね、マスター」
「おぅ。ま、男なんてそんなもんだよな? 雄太郎?」
「はめましたね? しっかりはめましたね? しかも初対面の女の子の前で」
 笑いをこらえながらミクが
「いえいえ、乗り心地は大事だよ、ウンウン」
なんて言っても説得力ナシだからっ!
 ほらっ! チラチラこっちを見ながら笑いこらえるなって!
 僕がふてくされてると彼女はおもむろに長い髪の毛を結わき始めた。
「は~笑いすぎてあっつくなってきちゃったぁ」
「ってなにっ? その髪型! 軽いモヒカンぢゃぁないですかっ!」
 長い髪を結んでみたら、耳の上から首筋までじょりじょり・・・「ツーブロックって知らない?」
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