Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】




「男が10人もいて、なにやってたのよ!? あんた達、それでよく族だなんて胸張って言えるわね」


聞いて呆れるわ、と吐き出した暁さん。


「あん? てめぇ、この女が格闘技やってるなんて一言も言ってなかったじゃねぇかっ!」


そんな態度をとられて激高する男に


「……は? 格闘技?」


何のこと?と、片眉を上げた彼女は


「なんだ、てめぇも知らなかったのかよ。とんでもねぇバケモノだぞ、この女」


「化け物……」


男の言葉を繰り返して私に視線を向ける。


「さすが結城の女ってだけあるけどな、悪い意味で。ナメて掛かってこのザマだ」


大男の自嘲気味の言葉に、悔しそうに顔を歪めた暁さんは


「クロのやつ、相手の技量って、このことを言ってたの……」


ぽつりと何かを呟いていたけれど、声が小さくて私には聞き取ることができなかった。




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