Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】
◇
(side:慧)
「この紅茶、美味しいねぇ……」
「だろ?」
「この、スコーンも最高!」
ちょうど、響君が持ってきてくれた紅茶を皆で飲んで寛いでいる時だった。
「もうすぐ魁達も家に着くから、皆の分も用意させておくか……」
突如、兄貴がぶっ飛び発言をかましてくる。
「えっ!? 魁君、今日イギリスから戻ってくるの!?」
「あぁ。さっき、連絡があった」
「連絡があったって……随分、帰ってくるの早くない? まだ、年越してないよ?」
「そうだな」
「……………………」
そうだなって……兄貴は、何でそんなに落ち着いてるのさ?
「魁君が、マークさんに追い返されたんじゃないのかとか思わないわけ?」
「追い返される? マリアちゃんも一緒に帰ってくるんだから、問題無かったんじゃないか?」
「えっ!? マリアちゃんも一緒なの!?」