最初で最後のラブレター
「ちがう!
そーじゃなくて、だからこうなるの!!」
熱く語りながら
私の前髪をいじる景子ちゃん。
ぬ〜ん…。
只今、私の前髪について語り中
「あのね、幸ちゃんは大人っぽいんだし、それにこんなに綺麗な髪してるんだから、前髪はせめて、横流しにしよ!!」
「いーよ!横に流すと後でたれて来て顔にバサバサかかって邪魔なんだもん。
上で止めておけばいいの!」
「ちがうのちがうのぉ〜!!!」
なんで分かってくれないの!?といいたげな顔してる
思わず笑ってしまう。
「なんで笑うの
景子こんなに一生懸命なのにー」
イーと歯を見せてすねてしまった。
「ふー」
よしよしと景子ちゃんの頭を撫でながら
あぁまた季節が変わるのかって
窓から見える空を見上げた。