神様の憂鬱
「なぁ天歌。紗良奈はボクに心を開いてくれてるのかなぁ?」

「さぁ、あたくしにはわかりませぬ。主様から見て、どうなのですか?」

「ボクから見て――」

考えてみるが、よくわからない。

だから、

「わからないよ」

と呟く。

「そうでございますか。主様にわからないことが、

この天歌ごときにわかるはずはございませぬ」

弦を指で弾きながら、歌うように言う。

「でもさ、最近はあんまり怒られないんだ。

コーヒーは相変わらずボクにいれさせてくれないんだけど。

天歌は、コーヒーって飲んだことある?」

「いいえ、ありませぬ。おいしいのですか?」

「うーん、微妙かな」

「そうでございますか」

微笑を浮かべて、天歌が歌いはじめた。

これを聴き終えたら、そろそろ戻らなくては。

そう考えながら目を閉じた。

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