神様の憂鬱

神様の戸惑い

ベッドの中で、もそもそと紗良奈が動く。

どうやら目が覚めたみたい。

ボクは静かにドアを閉めて、ソファーの上に転がった。

落ちていた毛布を首元まで手繰りよせて目を閉じる。

しばらくすると、ドアの開く音が響いて、足音が近づいてきた。

瞼の向こう側はまだ暗い。

きっと紗良奈が気を使って、電器をつけていないのだろう。

ペタペタと足音は遠ざかっていき、代わりに金属の触れ合う音、

水の流れる音が聴こえる。

たぶん、コーヒーを淹れる準備をしている模様。

毎朝、こうしてボクのためにコーヒーを淹れてくれる。

ただこの一週間、彼女が起きてくるときには必ずボクが起きているから、

ボクが寝ていないと思って心配しているみたい。

だから今日は、ソファーに転がって寝た振りを決め込んでいる。

人間同士は、こういう気の使いあいが大事なんだ、たぶんね。


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