神様の憂鬱
「今日は、眠れたの?」

隣に腰掛けて訊いてきた。

「毎日ちゃんと眠れてるって。

起きるのが、ほんのちょっと紗良奈よりも早いだけだよ」

「ふーん。そっか」

納得したように、コーヒーを一口含んだ。

けど、熱かったみたい。

眉をひそめて、カップをテーブルに置いた。

そして感心したように、

「よく熱くないわねぇ」

と呟いた。

いちお、神様だからね。

心の中だけで呟いて、一気に飲み干す。

「おかわり」

カップを差し出すと、

「はいはい、ちょっと待ってね」

笑いながら、新しいのを淹れてくれる。

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