神様の憂鬱
夜以外は普通なのにな。
ぼんやりと見つめながら考えた。
朝も昼も、夕方くらいまではいたって普通。
泣き出したりしないし、死にたいとも口にしない。
ただ――
弁財天のところでお参りしたあとだけは、ほんの少しさびしげに微笑む。
あきらかに元気がない。
だから心配になる。
――ちょっと待って。
――心配?
ボクが?
紗良奈を?
たかが人間の娘風情(ふぜい)を、心から心配しているわけ?
そもそも、これは天歌から仕掛けてきたゲームだろ。
本当は紗良奈のことなんてどうでもいいはずで、
彼女の悩みをボクに打ち明けさせることが計画。
そのために、こうしてそばにいるわけで。
自分の心の中に気がついて、微かに眉をひそめた。
ぼんやりと見つめながら考えた。
朝も昼も、夕方くらいまではいたって普通。
泣き出したりしないし、死にたいとも口にしない。
ただ――
弁財天のところでお参りしたあとだけは、ほんの少しさびしげに微笑む。
あきらかに元気がない。
だから心配になる。
――ちょっと待って。
――心配?
ボクが?
紗良奈を?
たかが人間の娘風情(ふぜい)を、心から心配しているわけ?
そもそも、これは天歌から仕掛けてきたゲームだろ。
本当は紗良奈のことなんてどうでもいいはずで、
彼女の悩みをボクに打ち明けさせることが計画。
そのために、こうしてそばにいるわけで。
自分の心の中に気がついて、微かに眉をひそめた。