元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー




噛み締めた唇から血が滲む。


「他の人間と同じように、噂を信じて桜を追い出したのはあんた達よ。」




後悔させるように。



桜に刺さった棘を、来龍に向ける。




「っそれ、は…」




「はぁ?まだ言い訳する気?」



「っ!」



ため息をひとつ、落とす。




「『”でも”も”糞”もない』、あたし、言ったわよね?」



それなのに、まだ、



「理屈つけてんじゃないわよ。あんたそれでも来龍の幹部?情けないわね。」




「っな!」



カッ!と顔が赤くなる朱雀。




「…何、怒ってるの?あたし、本当の事言った迄よ?」



クスリ、と笑を零せば更に顔を赤くする。





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