元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー
「桜をマンションの下で見つけた時、焦ったのよ!?」
「…大丈夫、だよ」
「大丈夫じゃないの。”もしも”の事があったらどうするの?」
その言葉に私は俯くことしかできない。
いつもは滅多に私を怒らない麗華が、私を怒ってる。
それが、どれだけ心配をかけているのか分かるから。
「……ねぇ、桜…」
また、麗華の弱々しい声が聞こえた。
私は俯いていた顔を上げる。
「マンションの下で、何があったの…?」
私の瞳に映る麗華の顔があまりにも悲しそうで。
「…っ」
息が、詰まる。