元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー




「…何よアンタ、恥ずかしいわね。」



こっちが恥ずかしくなるわよ、馬鹿。


「っるせぇ!」


茶化すのはこれぐらいにしておいてあげようかしら。真っ赤な顔になる珍しい修哉と翔哉も見れたことだしね。



「…じゃ、1ヶ月ぶりに帰ってきたということで。今夜はご馳走よ!」


二人の初恋記念も兼ねて、とは言わない。
これ以上からかうのは可哀想だし。



「ご馳走!?やりぃ!」



瞳をキラキラと輝かせてる修哉。
ぷ。子供みたい。

それに比べて…


「麗華って、飯作れるの?」


怪訝そうな顔でこっちを見てくる翔哉。


「……心外ね。作れるわよ。あたしをなんだと思ってるの?」


普段冷静な分、こういう時は生意気なんだから。誰に向かっていってるのかしら、この子は。(怒)


< 96 / 355 >

この作品をシェア

pagetop