元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー
「…何よアンタ、恥ずかしいわね。」
こっちが恥ずかしくなるわよ、馬鹿。
「っるせぇ!」
茶化すのはこれぐらいにしておいてあげようかしら。真っ赤な顔になる珍しい修哉と翔哉も見れたことだしね。
「…じゃ、1ヶ月ぶりに帰ってきたということで。今夜はご馳走よ!」
二人の初恋記念も兼ねて、とは言わない。
これ以上からかうのは可哀想だし。
「ご馳走!?やりぃ!」
瞳をキラキラと輝かせてる修哉。
ぷ。子供みたい。
それに比べて…
「麗華って、飯作れるの?」
怪訝そうな顔でこっちを見てくる翔哉。
「……心外ね。作れるわよ。あたしをなんだと思ってるの?」
普段冷静な分、こういう時は生意気なんだから。誰に向かっていってるのかしら、この子は。(怒)