元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー
「ふーん。…食べれる物、作ってね」
「…」
コイツ…!!
拳を握ってプルプルと怒りで震える。今にでも殴りかかりそうなぐらい腹が煮え返ってるけど、我慢する。
落ち着くのよ、麗華。
相手は年下。勝手に生意気言わせておけばいいのよ。
私の方が年上なんだから!
大人の威厳ってヤツよ、うふ、(壊)
「…ちょっと、俺、冗談言ってるんじゃないんだからね。ちゃんと食べれる物作ってよ。」
「あ、あんたねぇ…!!」
「俺、帰ってきて早々腹下したくないからね。」
……毒でも仕込んでやろうかしら。
「馬鹿にしてるのかしら?アタシは料理得意に決まってるでしょう!この完璧なアタシに出来ない事なんてないわ。」
「…」
「…何よ、その目は。」
”本気で言ってんの?”みたいな視線を送ってくる。
どうしてアタシの弟はこうも生意気なのかしら。
アタシを嘗めてるでしょ、完全。