散る頃に咲く花

ずるいですよ。

私は、沖田様のお願いに弱いみたい。

「総司様」

青葉は勇気を出して呼んでみた。

恐る恐る沖田を見ていると、

「沖田様?」

沖田の顔は赤く染まっていた。

「わっ!?」

すると青葉は、突然沖田に目を塞がれた。

「今は見ちゃだめだよ」

沖田の声が遠くから聞こえるように感じる。

青葉は先程の沖田の顔を思い出した。

顔を赤く染め、いつもより目を見開き、それでもどこか嬉しそうな顔。

なんて、愛おしい。

青葉の口角は自然と上がった。
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