ー君は俺の光ー[1]
車の窓から少し見慣れた風景に目をやる。
何故だか解らないけど皆が通学するこの風景が好きだ。
「若、着きましたよ。…若?」
「えっ?あ、ホントだ…。」
観てたらいつの間にか学校に着いちゃってた。
「どうかなさったんですか?」
「…ううん。何でもない。ありがと、柏木。行ってきます。」
「ならいんですが…。行ってらっしゃいまし。」
車を降りて昇降口に向かう。
センリは先に行ったようだ。
何か冷たい。