志ーこころー 【前編】─完─
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平助「土方さん……」
平助は土方の部屋の前で呼ぶ
ーーーースーッ
土方「なんだこんな時間に」
不機嫌そうに部屋からでてきた土方と呼ばれた男
平助「あの……」
平助はこれまでのことと、総司の容態を報告した
総司は気を失ってるだけで、特に外傷はなかった
平助「今は……気を失っています………」
土方「……総司が……こんな餓鬼に……?」
息を飲む土方さん
そりゃそーだろな~……
この屯所内で一位二位を争うほど剣がたつひとだ
こんな子供にやられるなんて…………
俺の腕の中にすっぽりと収まっているこの子は一体……
気を失ってはいるが、いつ目を覚ますかわからない
土方「……平助……その餓鬼を蔵に入れろ」
平助「え?!でもこんな子供が……」
土方「餓鬼だろーがなんだろーが怪しいと判断すりゃ吐かせる……」
そういう土方の眉間には深いしわが寄っている
そうだ。ここは心を鬼にして…………
土方さんだけに汚れ役ばかりさせてはいけない……。
自分も隊長の1人なんだ……………………。
すぅ、っと息を吸った。
平助「………………………………御意……。」