志ーこころー 【前編】─完─
二人から離れると、あたしは学舎の周りを探検した。
山茶花(さざんか)……っていうのかなぁ。
そんなかんじの木が、学舎の周りに沢山植えてある。
手入れが施されているところを見ると、空家ではないようだった。
一体何処へやら。
面白いくらいに人に出会わないから、あたしはついに、中へ入ることにした。
小さな長い机と、薄汚れた紅い座布団が部屋中に沢山敷き詰められていた。
そして、きっと教卓であろう少し大きめの机の前にくると、分厚い本のようなものが置かれていた。