中距離恋愛
「私がアシスタントを反対する理由、宮本さん本人は分かりますよね?」

静かに、真剣な眼差しで宮本さんに問いかける葵ちゃん。
対して宮本さんも、葵ちゃんをジッと見つめる。

「……………」
「……………」

2人は何も言わず見つめ合うが…、

「主任、すみません。
このカップルのアシスタント、私を外してください」
こう言って、先に目を逸らしたのは宮本さん。

「……………」
「……………」
「……………」
「…分かった」

沈黙が続く中、宮本さんがアシスタントを外れるのを了承した菊池さん。
理由は分からないながらも、葵ちゃんと宮本さんの間にある不穏な空気を読み取ったみたいだ。

「きょ…菊池主任!
姉の結婚式ですし、私、出来る限り協力しますから!」
美冬の張り上げた声に、

「…ありがとう美冬ちゃん。よろしく頼むよ!」
穏やかな笑顔で美冬に答える菊池さん。

「すみません。
私はお先に失礼します。
篠田さま、柳沼さま。
どうぞごゆっくり!
そして、素敵な結婚式になるよう、私もホテル関係者として協力させていただきます」
宮本さんはそう挨拶をして個室を出て行った。




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