中距離恋愛
『…だから。
夏帆に¨好きだ¨って伝えた』
「……………」
『……………』
「…夏帆は、何て答えた?」
『何も言ってない』
「そうか」
『ごめんな。
なんか…今言わないと、また後悔しそうだから』
「…それって、5年前のことか?
夏帆、本当の理由、知らないままか?」
『あぁ。伝えてない。
俺が二股かけたと思ってる』
「…今からでも、真実を伝えたらどうだ?」
『今さら…?』
「あぁ。今さらだ。
今も夏帆が好きなんだろう?
夏帆だって、すんなり彼氏の役を受け入れるんだから、それなりの気持ちはあるはずだ」
『…それで夏帆が俺の気持ちに応えてくれたら?
お前はどうするの?』
「俺のことは気にしなくていいよ。
そうならないと信じてるし…」
『自信あるんだな。
そうだよな、結婚するんだし。
でも、剛がそう言うなら…』
「俺からも、大地の話を聞くように伝えるよ」
『分かった。
じゃあ明日も頑張れよ』
「サンキュー」
それで電話を切った。

…こんな提案をしてしまい、後悔しそうなのは俺の方だ。



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