中距離恋愛
時間は4時を過ぎていた。すぐに大地さんは軽くシャワーを浴びて、2人で花火大会の会場に向かう。

△△の花火大会は県で一番大きいと言われるだけあって、会場は広いし、出店も多い。
もちろん人も多かった。
まだ花火が上がるまで時間があるのに、場所がないくらいだ。

「夏帆。
はぐれないように、手を離さないでね」
大地さんに言われた。
何とかベンチを確保できた私たち。
「何か適当に買ってくるから。
夏帆は絶対にここから動かないで」
そう言って大地さんは行ってしまった。
30分後、から揚げとタコ焼き·ペットボトルのお茶を持って戻ってきてくれた。
それを食べながら、花火が始まるのを待つ。

明るかった空も、少しづつ薄暗くなっていく。

「ねぇパパ。
花火、まだはじまらないの?」
4.5歳の女の子が、お父さんに聞いている。
私は携帯電話で時間を確認した。

¨19:29¨

「もう少しではじまるからね」
女の子のお父さんが答えたとき、

パーン

と音がして、空が明るくなった。
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