CHECKMATE
夏桜と千葉が火花を散らす。
真実を見極めたくて、捜査がどういうモノか深く掘り下げて考えていない夏桜。
見据える先は同じでも、刑事としてのプライドが邪魔して快諾出来ない千葉。
その場の空気を察した剣持が、意を決して口を開いた。
「クラブ『AQUA』への潜入は、自分が行きます」
「ッ?!おいっ、猛!」
「水島と三國は前回ので面が割れてるし、申し訳ないですが、照さんは年齢でアウトだと思います。それに、倉賀野には任が重すぎますし、一輝さんが出るまでもありません。自分が行きます」
「…………そうだな。剣持の言う通りだよ、班長」
「………………照さんまで」
剣持の熱い瞳を見て、千葉は大きな溜息を吐いた。
「分かった。……警視監から許可を得て来る」
「すみません」
「いや。危ない橋を渡らせて、すまない」
「何言ってんすか?!今まで、もっと危ない橋を散々渡って来たじゃないですか!」
「………まぁ、そうなんだが……」
千葉は歯痒かった。
夏桜の護衛が最重要任務であると重々承知していても、やはり最前線で活躍していた千葉は、ただ見届けるだけの今の自分が許せなかった。
暴力団に潜入させる訳でも無ければ、抗争の場に送り込む訳でも無い。
だが、指揮しているだけの自分が何とも言えぬほどに悔しくて、居た堪れなかったのである。
その後、正式に捜査許可を得て、チーム『S』は更なる調査に乗り出した。