CHECKMATE
あくる日。
剣持がクラブ『AQUA』へ黒服として潜入する為、千葉は用意周到に作戦を練っていた。
「倉賀野、そう緊張するな」
「はっ、はい」
「俺の隣りで美味しそうに酒を飲んでいてくれればいいから」
「ですが、それでは……」
「お前に女を口説けとは言わない。ボトルを空けてくれれば、それでいいから」
「…………はい、すみません」
千葉と倉賀野は、クラブ『AQUA』へと剣持を送り込む為に餌を撒きに行くのである
黒服の求人募集をしていない為、ホステスを落として送り込む作戦である。
水島と三國は面が割れており、神保は店前に出入りした為、慎重に外す事にした。
残るは、千葉と倉賀野と夏桜である。
女という事もあるし、体調が悪く、薬を服用するかもしれない場合を消去法で考えた結果、千葉と倉賀野で難関突破する事になったのである。
そして、今夜。
千葉と倉賀野は、クラブ『AQUA』へ客として入店する。
遊び慣れていない倉賀野は、極度の緊張状態であった。
そんな倉賀野に千葉は、ホステスを喜ばせる為にボトルを空ける任務を負わせたのである。
そして、自分がホステスを口説く役に回り、少しでも倉賀野が背負う荷を軽くしたかったのである。
剣持が相棒ならば、無論口説き役は剣持にしたであろうな、と脳裏を掠めた千葉であった。
20時15分。
千葉と倉賀野が、クラブ『AQUA』へと向かった。