CHECKMATE
「さっきの男の人達に追われていたんですよね?」
「えっ?………あ、はい」
女性は千葉を頭の先から爪の先まで舐めるように見回すと、小さく溜息を吐いた。
「今さっきの出来事は忘れます。それでいいんですよね?」
「へ?」
「強姦魔かと思いましたけど、あなたの態度といい、口調といい……悪い人には見えませんから」
「え、あっ、………あのっ……」
「私もさっき、思いっきり鞄で殴りましたし、お互い様という事で」
そう口にした彼女は、自分が投げ飛ばした鞄のもとへ歩き出した。
「本当にすみませんでした!!」
千葉は彼女の言葉を有難く頂戴した。
そして、彼女の荷物を拾うべく、鞄のもとへ。
トートバッグの鞄から手帳やハンカチ、ペットボトルのお茶や化粧ポーチ等が飛び出し、散乱していた。
それを拾いながら埃を払う女性。
千葉には目もくれず、黙々と拾い集めている。
千葉もそれに倣うように小物類を拾い始めた、その時!!
ふと、不自然な物を発見したのである。
「これ………って……」
「えっ?」