CHECKMATE
――――バシッ!!
千葉の側頭部に物凄い衝撃が走ったと同時に、視界の端に白い物が飛んで行った。
その衝撃で体勢を崩した千葉は2~3歩程後退し、鈍痛が走る頭を咄嗟に押さえた。
フィルム越しとはいえ、千葉に無理やりキスされた女性はかなり憤慨している。
手にしていた鞄で千葉の頭を殴ったのである。
だが、それに対して千葉はしかと受け止めていた。
どう考えても悪いのは千葉であって、彼女に何の落ち度もない。
冷静に考えれば、警察官としてあってはならない行動である。
だからなのか、千葉は頭に添えた手を下げ、深々と彼女に頭を下げた。
「本当に申し訳ありません」
「………」
先程の一方的な態度と打って変わり、誠意とも思える千葉の態度に女性は言葉を失った。
「気が済むまで殴って頂いて構いません」
「へ?」
「どうぞ……お好きなだけ」
そう口にした千葉。
目を瞑って、彼女の前に立ち尽くした。
千葉は覚悟していた。
被害届を出されてもおかしくない状況で、彼女の人間性に賭けたのである。
千葉を殴り逃げる事も出来たのに、彼女はこうして目の前にいる。
そんな風に冷静でいられる彼女に、千葉は取引とも思える行動を取ったのである。
すると、