ある男子高校生の恋愛事情【三井編】
「お疲れ」と言われて別れた帰り道
…………
…………
「腹減ったな」
きっと考えなきゃいけない
もう逃げてはいけない
…………
ええいっ!!
俺らしくもない
「今から、ノンストップ」
走る!!!
走った勢いに乗って
それで出来た風に乗って
行こう
さあ、躊躇わずに
インターフォンを押せば
「慎吾?」
「腹減った」
さすがにバスケ後の全力疾走は疲れた
「いらない、って言った」
「やっぱ、いる」
「「……………」」
芽衣子はまったく、仕方ないわねと言いたげな顔で
「いいよ。入れば?」と言った