ある男子高校生の恋愛事情【三井編】
――ん
えーと、俺は…
そうだ!
目を開けたら、まだ芽衣子は寝てた
ついでに俺も寝てた
今、何時だ?
時計は13時を指していて、3時間も寝ていたことになる
間に合うな
「芽衣子、起きろ」と体を揺する
「ん~~」
おい、呑気だな
「起きろっ!バスケ行くぞ。あと腹減った」
「ふぁーい」
芽衣子が急いでおにぎり作ってくれて
食べながら体育館に向かった
最近、芽衣子は土日は来ないことが多いけど
今日は置いていくわけにいかないから
一緒にいくぞ、って言った
「ごちそうさま」って言った途端に
また、寝てた時みたいに腕をホールドされた
「なんでだよ」
「……今日は、コレなの」
そういや、そんなこと言ってたな
「歩きづらい……」
「文句言わない!」
「走れない」
「これから体育館で嫌ってほど走るでしょ」