泣きたい夜には…~Shingo~



「私で…いいの?」


ひとみは涙でくしゃくしゃになった顔を俺に向けた。


俺は頷くと、


「ひとみがアメリカに行って、俺にとってどれだけ大切な存在なのかがよくわかった。

気が強くて無鉄砲なくせに、ものすごい泣き虫で…放っておけるわけないだろ?

ひとみ、俺の心と胃袋がっちり掴んでおいて断ったりしないよな!!!?」


俺の必死の言葉に、ひとみの涙腺は完全に決壊してしまい、


「私もアメリカに行って、慎吾がいない寂しさを嫌というほど味わった。

私には慎吾が必要なんだってよくわかった。

私の気の強さも無鉄砲なところも、泣き虫だって一生治らない。

ううん、治すつもりなんてないんだから!!!!

だからこれからも慎吾の胸で泣かせてっ!!!!」


言い終わらないうちにひとみは俺の胸に飛び込んできた。



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