泣きたい夜には…~Shingo~



「お疲れ様です。

成瀬さん、私、明日から今週いっぱいお休みしますので何かあったら薬局長に伝えておいていただけますか?」


高山さんは笑顔で言った。


年度始めの忙しい時期に休暇だなんて高山さんらしくない。


「こんな時期にご旅行ですか?」


軽くジャブってみた。


高山さんは苦笑すると、


「んー、まあそういうことになるかしら?

上司からも色々言われちゃって…結婚式だから何とか許可してもらったんだけど」


え……


け……結婚!!!?


聞いてないぞそんなこと。


ものすごいワードをさらりと言っているということを彼女はわかっているのだろうか。


にしても、彼女と結婚できる羨ましい男はいったい誰なんだろう?


彼女を狙っている大学病院のドクター達の嘆いている姿が目に浮かぶ。



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