ジャスミン
ますます混乱する頭の中は良い方向に考えられる訳もなく、ソファに座り俯いた視線の先には膝の上に両手で握りしめる携帯電話…。

ジッと見つめても再び颯太郎からの着信はなく、ましてや掛け直す勇気もない。


彼女からの誘いを受けたのだろうか?

あんな可愛いらしい子に言われて嬉しくないはずはないよね。

今夜はあの優しい眼差しは彼女の為に向けられるのだろうか…。

茉莉は携帯を握りしめたまま眠りについた…。



頬には流れ落ちた涙の跡が残っていたーー。
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