お見合いの達人
とはいえ、

外に出たところで、深夜であり、行くところもなく、

そうだ、お酒でも飲んじゃえ。


ってことで、コンビニに寄りこんだ。


明日仕事なのに、

トシローなんて朝早いだろうに。


つまみや、チューハイなんかを買い込みながら人の心配までする。


「この際、あいつらの分まで買っていくか?」


ポンポンと明日の朝のパンやハムなんかも買い足した。


すぐ戻るのも癪だけど、時間も時間だし、

行くとこもないしね。


二人も少しはクールダウンしたでしょ?



ずっしり重いレジ袋を持って階段を上がると、

心配そうにドアの前でウロウロしているトシローを発見。


「トシロー」


「奈留!」

あっという間に駆け寄り私を引き寄せ抱きしめた。


「とっ……」


ふんわりと私を包んだ香りは私が使ってるボディーシャンプーの香りに交じった、

トシロー自身の匂いが鼻腔をくすぐる。



「良かった心配した。さっきはごめんな」


「コンビニ行っただけだし」


「うん……ごめんな……」


買い物した時点でもうイライラは治ってたけど、

一方的に謝られるとこっちの方が悪かったって思いたくなる。














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