Queen of the Night
「あ、それと、あなた。」


レイラはあたしに話しかける。


『…はい?』


「今から、警察が各家に子どもたちを送るっていってた。
だから、あなたも…」


『…あたしは大丈夫です。
この近くに住んでるんで自分で帰れます。助けていただきありがとうございました。』


あたしはそう言うと、ペコっと頭を下げる。


「送ろうか?」


仮面の男、団長と呼ばれるその者はそう提案するも、あたしはそれを断る。


『いえ、大丈夫です。
…それでは。』


あたしはそう言い、その場から立ち去った。

まさか、この出会いがあたしの運命を変えるなんてこのときは思いもしなかった。


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