Caught by …
もう一度ベッドに寝転んで、息を吸う。私じゃない、男物の香水の匂いがした。シトラスの匂いだろうか?それと、僅かに石鹸の匂い。とても好きな匂いだ。
「やだ…いつから私こんな匂いフェチになんてなったの?だめ、だめ、私らしくないわ」
顔を引き締めて体を起こす。ベッドの中の温かさはまだ恋しかったけれど、服に着替えてストーブをつけた。洗面所に向かって顔を洗い、軽く髪をとく。
鏡の中の自分を何気なく見て、予想通りに酷い顔をした人間がいて視線を落とし……そして、持っていたブラシを落としそうになった。
私の首筋にはぱっと見ただけでも分かる赤い跡……いわゆるキスマークがたくさんつけられていたのだ。髪をどかして左右を見ても、そこにも抜かりなくあった。
「な、なに考えてるのよ!こんなの、恥ずかしすぎて外に出れないわ」
ためしに手で擦ってみても、それは消えてくれないで赤みを帯びただけ。おまけに変な動悸までして、体温が上がるのを感じた。
昨日の私は私じゃないみたいに大胆で、どうして彼に触れたのか、彼を求めたのか、今もこの赤く染まった彼の跡に胸が切なくなるのか……これが本当に私?
「大丈夫よ、今日は学校は休み。特に予定はなし。こんなの月曜日には消えるはず。そしたら、いつもの私に戻れるわ」
鏡の中で、不安げで情けない顔をした私に声をかける。
第一、彼女でもない女に、こんな印をつけるなんてあの人の神経はどうかしている。彼は色んな女の人にも、こうやって印をつけているの?それとも……。
「だから、だめだってば!もう、彼のことなんて忘れるのよ」
「やだ…いつから私こんな匂いフェチになんてなったの?だめ、だめ、私らしくないわ」
顔を引き締めて体を起こす。ベッドの中の温かさはまだ恋しかったけれど、服に着替えてストーブをつけた。洗面所に向かって顔を洗い、軽く髪をとく。
鏡の中の自分を何気なく見て、予想通りに酷い顔をした人間がいて視線を落とし……そして、持っていたブラシを落としそうになった。
私の首筋にはぱっと見ただけでも分かる赤い跡……いわゆるキスマークがたくさんつけられていたのだ。髪をどかして左右を見ても、そこにも抜かりなくあった。
「な、なに考えてるのよ!こんなの、恥ずかしすぎて外に出れないわ」
ためしに手で擦ってみても、それは消えてくれないで赤みを帯びただけ。おまけに変な動悸までして、体温が上がるのを感じた。
昨日の私は私じゃないみたいに大胆で、どうして彼に触れたのか、彼を求めたのか、今もこの赤く染まった彼の跡に胸が切なくなるのか……これが本当に私?
「大丈夫よ、今日は学校は休み。特に予定はなし。こんなの月曜日には消えるはず。そしたら、いつもの私に戻れるわ」
鏡の中で、不安げで情けない顔をした私に声をかける。
第一、彼女でもない女に、こんな印をつけるなんてあの人の神経はどうかしている。彼は色んな女の人にも、こうやって印をつけているの?それとも……。
「だから、だめだってば!もう、彼のことなんて忘れるのよ」