黄昏に香る音色 2
けじめ
湯船に、半身を沈めながら、

里緒菜は、美奈子の言葉を繰り返していた。

(お前の気持ちだろ!)

お前の気持ち…。




あたしの気持ち。

深い湯船に、全身をつけた。

里緒菜は、目を閉じた。



しばらくして、里緒菜は立ち上がると、風呂場を出た。

バスタオルで体をふき、パジャマに着替えると、

急いで、自分の部屋に戻った。

同じ部員だから、連絡先は知っていた。

携帯をかける。

9時前。

バイトは、終わってるはずだ。

しばらくコールが続く。

里緒菜は、唾を飲み込んだ。

でてほしい…。

今、でてくれないと…。

次は、かけれないかもしれないから。




留守番に変わった。

里緒菜はそのまま、ベットに倒れ込んだ。

緊張が抜けた。

どうしょう…。

と、

悩んでいたら、携帯が鳴った。

慌てて、里緒菜は携帯を取る。

着信を確認して、

「もしもし…ナオくん…。遅くに、ごめんなさい」

里緒菜は一呼吸おくと、

「あなたに話があるの…今から会えない?」

里緒菜は、直樹の返事をきくと、

出かける準備をした。


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