黄昏に香る音色 2
直樹はバイト先まで、電車で通勤していた。

電車を、ホームで待っていると、

携帯が鳴った。

電車が来たため、一度は携帯を切り、乗ろうとしたが、

慌てて降りた。

着信を確認すると、里緒菜からだった。

来週の舞台の件だろうか…。

かけ直す。

「どうしたの?」

里緒菜は、今から会えないかと、きいてくる。

(何だろ?)

と思いながらも、

「いいよ」

とこたえた。



里緒菜の家の近くを、電車は通る。


直樹は、途中下車した。




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