黄昏に香る音色 2
「俺の…俺達の歌…か?」

ひたすら、ギターを弾いていた大輔の手が止まる。

大輔だけじゃなく、

すべてのメンバーが、動きを止め、

Bステージを見つける。

観客も…全員が、向こうのステージを見ていた。

演奏をやめていた啓介は、その様子を見、笑みを浮かべると、

そのまま天を見た。

陽は、落ちかけているが、

どこまでも青い空。


啓介は、ゆっくりと歩きだした。

暖かい音をバックに、ステージを降りる。

遠くで、陽も落ちていく。

もうすぐ夕焼けに変わる。
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