黄昏に香る音色 2
安ホテルの一室。

男は、タバコを吸いながら、シァワーを浴びている女を待っていた。

今夜は、上玉だった。

あんないい女…

めったに当たらない。



女は、バスタオル一枚で、

出てきた。

男は、タバコを灰皿に押しつぶすと、

すぐに女をベットに促した。
電気を消さず、

バスタオルを取ると、

あまりの美しさに、

見てとれてしまう。

男は、女にしゃぶりついた。

「ねえ…」

女は、夢中になっている男の髪を撫でた。

「今日は…抱けるのね…」

女は耳元で、そう囁いた。

「ああ?」

男が顔を上げた。

額に、冷たいものが当たった。

それは…。

ティアは、引き金を引いた。

銃声が、部屋に轟く。

ティアは、ベットから出た。

服を着ると、

鞄から、あるものを取り出した。

それを、ベットに横たわる男に、投げつけた。

「音楽に、癒やしてもらいな」

それは…

ウォークマンだった。
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