黄昏に香る音色 2
いつものように、営業は始まり、

営業は終わる。

とっくの昔に、香里奈と和恵は二階で、寝ている。

後片付けを終え、

カウンターで、ぼおっとしている里美のそばで、

電話が鳴った。

それは、

店の電話ではなく、里美の携帯だった。

今は、めったにかかってこない電話。

驚きながら、

里美は出た。

「はい」

それは、初めてかけてくる人物だった。


「志乃ちゃん」
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