天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
(それに…………リンネ)
なぜ、僕を助けたのか。
その理由が、わからなかった。
(僕は、彼女の妹…フレアを守れなかったのに…)
それらの疑問を解消する為にも、僕は…ブルーワルードに行かなければならなかった。
「モード・チェンジ!」
アルテミアの姿が変わる。
黄金の鎧に、六枚の翼を広げ、僕は天高く…飛んでいった。
明菜は、満天の星空を見上げる。
アルテミアの姿も、もう星の一つだ。
彼らが無事に、時空間を越えれることを願った。
「明菜ちゃん!」
赤星家の玄関が開き、浩一のお母さんが出てきた。
「どうしたの?」
明菜は頭を下げた後、母親から預かったものをポケットから、出した。
「今月の町内会の予定です」
明菜から、予定表を受け取った母親は、
「ありがとうね。わざわざ…。ほんと、うらやましいわ。沢村さんちは…こんな娘さんがいて…。あたしも、子供つくるんだったわ」
「え?」
浩一の母親の言葉に、明菜は絶句した。
「あら?やだ〜」
母親は妙に照れて、
「この歳じゃ〜無理よね」
と、笑った。
家の中に戻っていった母親の背中を、明菜はただ…目を丸くして、見送ってしまった。
はっとして…表札を見たが……赤星の文字の横に、
浩一と綾子の名前はなかった。
この表札を…さっき、赤星は見ていた…。
明菜は知らない…。
それは、綾子がしたことを…。母親を殺せなかった綾子は、
せめて…母親から自分の記憶を消したのだ。
それは…綾子自身がしたのか…はたまた…マスターがさせたのかは、わからない。
明菜は、そのことに絶句した後…
涙した。
忘れさせること…それが、一番よかったのだろうか…。
人は都合よく…忘れられたら、幸せなのだろうか…。
明菜は改めて…世界が、変わっていくことを実感していた。
(だけど…こうちゃん。あたしは、忘れないから…。絶対に)
明菜は心の中で、誓った。
天空のエトランゼ。
哀しみの饗宴編………完。
なぜ、僕を助けたのか。
その理由が、わからなかった。
(僕は、彼女の妹…フレアを守れなかったのに…)
それらの疑問を解消する為にも、僕は…ブルーワルードに行かなければならなかった。
「モード・チェンジ!」
アルテミアの姿が変わる。
黄金の鎧に、六枚の翼を広げ、僕は天高く…飛んでいった。
明菜は、満天の星空を見上げる。
アルテミアの姿も、もう星の一つだ。
彼らが無事に、時空間を越えれることを願った。
「明菜ちゃん!」
赤星家の玄関が開き、浩一のお母さんが出てきた。
「どうしたの?」
明菜は頭を下げた後、母親から預かったものをポケットから、出した。
「今月の町内会の予定です」
明菜から、予定表を受け取った母親は、
「ありがとうね。わざわざ…。ほんと、うらやましいわ。沢村さんちは…こんな娘さんがいて…。あたしも、子供つくるんだったわ」
「え?」
浩一の母親の言葉に、明菜は絶句した。
「あら?やだ〜」
母親は妙に照れて、
「この歳じゃ〜無理よね」
と、笑った。
家の中に戻っていった母親の背中を、明菜はただ…目を丸くして、見送ってしまった。
はっとして…表札を見たが……赤星の文字の横に、
浩一と綾子の名前はなかった。
この表札を…さっき、赤星は見ていた…。
明菜は知らない…。
それは、綾子がしたことを…。母親を殺せなかった綾子は、
せめて…母親から自分の記憶を消したのだ。
それは…綾子自身がしたのか…はたまた…マスターがさせたのかは、わからない。
明菜は、そのことに絶句した後…
涙した。
忘れさせること…それが、一番よかったのだろうか…。
人は都合よく…忘れられたら、幸せなのだろうか…。
明菜は改めて…世界が、変わっていくことを実感していた。
(だけど…こうちゃん。あたしは、忘れないから…。絶対に)
明菜は心の中で、誓った。
天空のエトランゼ。
哀しみの饗宴編………完。