天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「ジャスティン…」

崩れ落ちるジェーンの目から、涙が流れた。

そして、床に倒れたジェーンのそばに、ソリッドがテレポートしてきた。

「ジェーン様!」

駆け寄ったソリッドは、意識を失ったジェーンのおでこに、手を当てた。

「なんと凄い熱だ!」

ソリッドは、周りにテレパシーを飛ばした。

すると、救護班がテレポートしてきた。

「力を使い過ぎたようだ!至急脳を休ませろ!」

ジェーンを囲んだ救護班は、部屋から消えた。

「我らの力とて、無限ではない」

サイキッカーである彼らも、無敵ではない。

ソリッドは舌打ちした後、破壊された壁に目をやった。

「対魔神用に作られた壁を、一撃で破壊しただと!!」

しばらく、苦々しく残骸を見つめた後、

ソリッドはにやりと口元を緩めた。

「さすがは、ホワイトナイツの1人、ジャスティン・ゲイ」

笑うソリッドの手に、剣が握られた。

「相手にとって不足はない!ジェーン様の為にも、あやつは殺さなければならない」

ソリッドは、剣を破壊されていない反対側に投げた。

すると、剣は壁に刺さり、亀裂ができると、自然に崩れ落ちた。

「あやつは、王を惑わす」

ソリッドの目が妖しく、輝いた。

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