天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「サーシャ…」
結界の中、ロバートの前にサーシャが現れた。
(ごめんなさい…)
サーシャの体は透けており、まるで蜃気楼のように、揺らめいていた。
やさしく微笑むサーシャの目に、涙が流れる。
(あなたとの…約束を守れなかった)
サーシャは、もう消えようとしていた。
(ごめんなさい)
「サーシャ」
消えようとしているサーシャに、ロバートは手を伸ばし、しっかりと捕まえようとするが、
感触がない。
(さよなら)
サーシャは、満面の笑顔を見せた。
「嫌だ!消えるな!」
何度も指を動かし、何とか掴もうとする。
サーシャの手を、腕を、頬を、
胸を、頭を、耳を、唇を。
「離すものかあああ!」
ロバートは全身で、消えかけているサーシャを包むように、抱き締めようとした。
その時、ロバートは思い出した。
魂を捕まえる方法を。
しかし、それは禁呪の魔法だった。
(ロバート…)
ロバートは、感覚のないサーシャの体を、ぎゅと抱きしめながら、
「構うものか」
サーシャに、口づけをした。
「お前が…いなくなる方が、嫌だ」
結界の中、ロバートの前にサーシャが現れた。
(ごめんなさい…)
サーシャの体は透けており、まるで蜃気楼のように、揺らめいていた。
やさしく微笑むサーシャの目に、涙が流れる。
(あなたとの…約束を守れなかった)
サーシャは、もう消えようとしていた。
(ごめんなさい)
「サーシャ」
消えようとしているサーシャに、ロバートは手を伸ばし、しっかりと捕まえようとするが、
感触がない。
(さよなら)
サーシャは、満面の笑顔を見せた。
「嫌だ!消えるな!」
何度も指を動かし、何とか掴もうとする。
サーシャの手を、腕を、頬を、
胸を、頭を、耳を、唇を。
「離すものかあああ!」
ロバートは全身で、消えかけているサーシャを包むように、抱き締めようとした。
その時、ロバートは思い出した。
魂を捕まえる方法を。
しかし、それは禁呪の魔法だった。
(ロバート…)
ロバートは、感覚のないサーシャの体を、ぎゅと抱きしめながら、
「構うものか」
サーシャに、口づけをした。
「お前が…いなくなる方が、嫌だ」