天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
解けていく結界の中、雷雲も消えていく。

僕は、両膝を床について、激しく全身で息をし、

呼吸を整えた。




「赤星…」

アルテミアの声が聞こえた。

もう落ち着いているが…いつもの自信に満ちた、強い口調ではなく、少しか細く…消えそうな声だった。

僕は、すべての気力を使い切って、返事ができない。

「結界が消える前に、建物を直しておく…。後、人々の記憶を消去しておく」

僕は、曲がった網や、ひび割れができた床を見た。

「心配するな…あたしは、女神だ…それくらいは…できる…」

僕は、砲台のようになっているチェンジ・ザ・ハートを杖にして、立ち上がると、

雷雲の真ん中から、台風の目のように、広がっていく青空を見上げながら、

何とか口を動かした。






「モード・チェンジ…」





戦いは、終わった。




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