天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
凄まじき音が、家を揺らし、天井が少し砂に戻る。

僕の頭にも、落ちてきたけど気にせず、

紅を見つめた。

「あの曲は」

「あの曲は、あたしが書いた曲」

僕の言葉を遮って、紅は言葉を発した。

僕の方に、振り返り、

「生前、あたしが書いた…最後の曲に、なってしまった曲…」




「だとしたら…あなたは」

僕はベットから、身を乗り出した。

しかし、紅はすぐに前を向くと、部屋を飛び出していった。

「紅さん!」

僕の呼ぶ声も、無視して。




< 446 / 1,566 >

この作品をシェア

pagetop