【完】ワガママクイーン
顔が熱くなった、見えはしないが
顔が赤くなっているのだろう。


「なぁ、百合愛・・・
俺のワガママ聞いてくれるか?」


「え?」



「キスしていいか?」



百合愛の顔が一気に赤くなるのがわかった。


「・・・・・・」


「ダメ・・・、だよな・・・・」


「したら・・・、したら生徒会に来てくれる!?」



「いいのか・・・?」



「い、いつも私のワガママ聞いてくれてるし!
たまには優のワガママ聞いてあげないと、優がこれから私のワガママ
聞いてくれなくなる―――」



俺は百合愛のセリフを遮るように百合愛と俺の唇を重ね合わせた。



顔を離すと、百合愛の顔はさっきよりも
赤く染まっていた。



「わ!私、教室にもどるね!じゃあ!!」



そう言うと百合愛は小走りで教室に戻っていった。




一人残された俺はまだドキドキと鳴り響く
心臓を落ち着かせようと深呼吸した。



どうしよう・・・、余計生徒会行きにくくなっちまった・・・




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