【完】ワガママクイーン
「俺は、百合愛が好きだ!」



「それって。私の告白を断るため?それとも本気?」


「あぁ。本気だ、本気で百合愛が好きなんだ!
だから、奈緒とはやり直せない」



「そう・・・。こんなことになるなら
昔、優を振らなきゃよかった・・・!」


今にも泣きそうな表情で笑う奈緒に
俺は、何もしてやれなかった。


その後、奈緒と別れ
俺は近くの公園でボーッとしていた。


16時か・・・
もう日が落ちる時間が早くなったな・・・



噴水の水が高く上がるその場所で
俺は見たくない光景を見てしまった。


「俺さ、百合愛ちゃんが好きだよ?」


聞き覚えのある声、
水が高く上がる噴水の前で
俺がよく知る名前の人物に告白していたのは

斗真だった・・・。



「だから・・・」



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