【完】ワガママクイーン
「あ!兄貴って・・・百合愛、兄貴がいたのかよ・・・!」



「なによ?居ちゃ悪い?」


睨みつけるような顔で百合愛が答えた。



「いや・・・悪くはないけど・・・
今まで、そんな話聞いたことないし・・・」


「なんであんたに言う必要があるの?」



いつも以上に苛立っているのが解り
俺はそれ以上何も言わなかった



言えなかった・・・。


確かにどことなく似ているような気がする
顔とかではなく、雰囲気や溢れ出る自己中そうな性格。


もしかして・・・、これが本物の俺様キャラってやつか!?


この人をお手本にすれば、もしかして・・・


「はあぁ~」



百合愛はかなり深いため息をついて
空きっぱなしの扉の方へ向かった。


「おい!百合愛!どこ行くんだよ!」



「お手洗いよ・・・!」



百合愛はそう言い残し
扉をいつもよりすこし大きな音を立てて閉めて
出て行った。



「まったく・・・百合愛は・・・」



呆れたように言った百合愛の兄は次の瞬間
予想外すぎるセリフを言った。





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