永遠の場所



「家に帰ったとこだけど、迎えに行くよ」


『じゃー、待っているね!』


「はいよー」



電話を切ってすぐに、家を出て車に乗り込む。

私の家から由佳理の家までは、車で20分ぐらい。

その間、好きな音楽を聴いて気分を盛り上げる。

少しでも怒りを静めるためだ。


そんなことをしてもあまり変わらなかったけど、由佳理と合流した。

それから、いつも通り居酒屋に行く。

もちろん、私は運転手だから飲めないけど。



「あー、私って男運ないんかな?」



飲めないから、ノンアルコールで乾杯し、うなだれるように言う。

思ったより、引きずっているのかもしれない。




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