恋飴


テレビの音が聞こえるリビングを


そっとのぞいてみる。


「あ、空。おはよう!」


母が朝ご飯を作りながら


声をかけてきた。


「空ご飯いらんから。」


「え、ちょっと待っ…」


それだけ言うと、


ローファーを履いて家を出た。



空は快晴。


見上げながらつぶやく。


「いってきます。」



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