恋飴
ガヤガヤガヤ
学校に到着すると、
クラス発表の紙が貼られた掲示板に
すごい人だかり。
「まじで…だる~。」
そうつぶやきながら
人だかりの1番後ろについて
順番を待つ。
待つ事が苦手なわたしは
だんだんイライラしていると、
「山崎~、今日から三年やぞ。
勘弁してくれよ。」
振り返ると去年の学年主任、
近藤先生が頭を抱えて立っていた。
「先生、おはよ!
いつもより気合い入れて
髪の毛巻いてきた。どう?」
一年の頃からこんな外見の私は、
先生にも先輩にも目をつけられて
色々嫌な思いもしてきたけど、
近藤先生は今ではすっかり打ち解けて
お父さんみたいな存在だ。
「違う気合いの入れ方を
してほしかったな…。
とりあえずいつもの教室行くぞ。」